医療志民の会設立シンポジウムに参加して

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楽患ねっとブース展示

医療志民の会設立シンポジウムの様子をレポートします。

<パネルディスカッション>

なんといっても大きな課題として医師不足、国の医療予算不足があがりました。
医師を増やすのには時間がかかります。そこで即効性のある案として、歯科医やコメディカルの活用が提案されました。

そして、もう一つ出された提案は、市民の医療への参画です。

医療は大切な社会資源であり、市民は自らそれを守る必要があります。医療はチーム力ですから、患者と医療者の間に昨今のような不信があれば、治療効果も上がりません。結果、医療者も患者も疲弊する一方です。今回のシンポジウムのような市民と医療者の対話が各地域で広がることが大切です。


<楽患ねっとブース展示>

『医療コーディネーターの要件は看護師だが、医師はではできないのか?』
という質問がありました。

出来る人もいると思うが、少ないだろう、というのが私たちの答えです。

通常の診療において「治す」をとことんまで追求している方々が、

”自分の主義・主張は置いて、中立的に”
さらに
”治療はその後の人生を豊かにする手段の一つとして”

患者の相談にのるのは難しいと思うからです。
このように考えると、緩和ケアを専門にしている医師など、治療を積極的に推し進める立場ではない方は親和性が高いのではないかと思います。

もちろん、患者さんが納得してから治療を開始していらっしゃる医師もたくさんいらっしゃいます。ただ、「病気が治る」ことよりも、「納得して治療を受けること」に価値を置いている方は少ないと感じています。

「私はこの治療を受けずに治らなくても良いから、(この治療は)受けたくない」という患者さんに、医師であれば「治ることを最優先に考えるべきだ」と話すのは治療者として当然だとも思います。

でも、治ることが最優先、という考え方では納得できない、と考える方もいらっしゃいます。医療コーディネーターとして病院を離れ、中立な立場で患者さんと向き合ってみると、病院勤務時代に想像していたよりも、そう考える患者さんの数は多いように感じます。そして、多かれ少なかれ、誰の気持ちの中にも「治る」ことと「自分らしく生きる」ことの両立を望む気持ちがあると思います。

医師のように直接の治療者という立場ではない人間だからこそ、その両立をサポートしやすいのではないかと考えます。

医療が万全でない、つまり治療すれば完全に元の体に戻る、ことはむしろ稀である以上、患者が納得できる、できないは、大きな違いです。医療コーディネーターの価値は”納得”を支えることであり、”治す”は医師の仕事、と考えています。治療法に関しては中立で、何かを勧めることはありません。患者の目線で何が納得いく選択なのかを一緒に考えます。医療知識があり、患者の不安や悩みに寄り添ってきた看護師は、その点で医療コーディネーターの基礎要件を満たしているといえます。


参考:医療コーディネーターの提供価値と資質要件

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