中山(水野)優季さん(ALS/難病看護/呼吸療法認定士) (岩本ゆり)

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現在、東京都立保健科学大学大学院博士後期課程に在籍。その傍ら、東京都神経科学総合研究所 難病ケア看護研究部門 非常勤研究員でもあります。また、今年生まれたばかりの一児の母でもあります。

 中山さんが難病看護、特にALS看護を中心にされてきたきっけかは、看護学生時代にありました。看護学校の夏休み、病院アルバイトがきっかけで、在宅療養準備中のALS療養者の方と知り合ったのです。その後、その方が在宅へお帰りになった際の、夜間の介護有償ボランティアを経験し、そのことが、今後の看護の方向性へ決めるきっかけとなりました。
 また、その方は、在宅で人工呼吸器を装着していたことから、神経筋疾患の方の呼吸療法についても関心を抱くようになりました。その時期参加した講演会で、非侵襲的な人工呼吸療法と出会ったことも大きなきっかけでした。その講演会を機に、実際にアメリカの現場を見学させてもらう機会を得たことも大きな刺激となりました。
 看護学生時代にこのような経験をした後、看護師として大学病院での勤務が始まりました。病院での配属先は、脳神経系の病棟でした。病棟では、これまでの経験を生かして、神経難病患者さんの在宅人工呼吸療法移行支援を積極的に行っていました。
 病棟での経験を積んだ後は、大学時代の恩師より勧められ、病院勤務を辞めて大学院へ進学。ALS患者さんの吸引問題や、呼吸器を装着した神経難病患者さんの在宅療養サポート、呼吸器を装着した療養者の安全な社会参加(外出)支援策などを研究してきました。
 そのかたわら、神経筋疾患の呼吸療法についてを深く学ぶために、呼吸療法認定士を取得。人工呼吸器供給会社などが出資して設立したNPO法人にて、呼吸療法講座の企画・運営に携わってきました。

 学生時代から、一貫して難病看護に取り組んできた中山さん。社会がALSの吸引問題に揺れる中、現場を見続けてきた彼女の視点は貴重です。これからも、飛躍的に活躍の場は広がっていくことと思います。
 『これからは、これまで多くの方々にご協力頂き、自身が行ってきたことを、少しでも医療や社会に還元できるような活動をしていきたいと思っています。』と語る中山さん、人間の尊厳に関わる問題を、看護の視点から追い続け、社会に発信していって下さることを期待しています。


参考記事:
難病と在宅ケア 1998年10月号 Vol.4 No.7
NURSE SENKA 2003年2月号
人工呼吸器装着中の在宅ALS患者の療養支援 訪問看護従事者マニュアル

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